秋田遠征の初夜にうかがったのは、秋田すし匠さん。四ツ谷のすし匠には魅せられてなんとか定期的に伺っていますが、さすがに秋田のお店ははじめてです。学生時代、遠征で毎年きていた秋田ですがおいしいご飯屋さんに行くのははじめて。暗い夜道をあるいていくと、繁華街・大町にすし匠さんの看板をみつけることができました。
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地のものを使った、江戸前?秋田前?のおまかせコース
入店すると開店直後ということもあり、貸し切りとなった店内。ひとりきりだと緊張するものですが、大将はじめスタッフみなさんが柔和な表情で接客してくださったので終始リラックスして食事することができました。
まずは挨拶がわりの一貫、秋田のひらめ。一品目がにぎり、というのは本家すし匠さんとは違うスタートですがいいものですよね。
そして、秋田のマハタ。ジュレをかけてスッキリとした味わいです。
天然の平貝。焼き目もついて香ばしいものでした。
時期的に過ぎていたので期待していなかったのですが、大間のまぐろがでてきました。お店で28日熟成したものを、まずは大トロから塩でいただきます。
赤身。寝かせたことで酸味もいい塩梅です。
中トロは、赤酢のシャリにあわせて。
ここでつまむのは、県内産のトラフグと長万部産のホッキ貝とその肝。トラフグは噛めば噛むほど味わいが深くなる不思議なプレゼンテーションでした。
県が誇る地鶏・比内地鶏にふぐを合わせた、美味しいに決まっている茶碗蒸し。
秋田の銘酒・新政もいただけました。なんと、お店専用の限定ボトル。
クチグロマス。マスノスケなどに近い味わいですが、オホーツク海の旬なのだとか。
秋田県産のマダコ。やはり芯の部分と皮目の間がこれ以上にないほどやわらかい、すし匠スタイル。
秋田の赤ナマコ。鮮度抜群で歯応えばっちり。
秋田県産の白子は、ひとつは醤油漬け、もうひとつはトリュフ塩、と食べ比べできました。
ちょっとつまめる珍味、青ナマコの肝。ほんとうにちょっとですが、臭みなく味わい深いつまみです。
上品な味わいのいぶりがっこ。やはり秋田でははずせないお漬物です。
青森産のコモチヤリイカの印籠づめ。本家でも必ずでるイカの印籠ですが、やはり東北のネタで提供してくれます。
秋田のカニは、オスとメスまぜこぜでにぎりで。
塩釜のメカジキをネギとともに串焼きで。
ここで一口サイズの巻物が2つきます。セリとゴボウの巻物は見た目も麗しかったです。
これは見たことがないフォルムでした。大根でからすみを巻いて。
江戸前のヤリイカ。包丁の仕事がとてつもなくきれい、そして歯ざわりもねっとり。
銚子まかじき。
長崎産の天然車海老は、期待通り茹でたてでプリッとした身の甘みが映えます。
ウニは軍艦にせず、手渡しで。
寿司屋のデザート卵焼きは、比内地鶏の卵と和三盆をつかったもの。
少しお腹に余裕があったので追加したのは、小肌。嫌なすっぱさのない、さわやかな仕上げです。
すし匠名物・おはぎ。秋田らしく通常のたくあんではなく、いぶりがっこをつかった一貫。
そして、シメに外せない山葵のきいたかんぴょう巻。
最後はハマグリのお吸い物でほっこりしました。
満足したあとに待っていたのは良心的なお会計
結局はお得意様やら接待やらで大変忙しい満席の店内となりましたが、ひとり乗り込んだ自分を最後まで飽きさせずにサービスしてくれました。そのおもてなしと冬の秋田を感じさせてくれるコースの後、お会計まで良心的で癒されました。
また秋田にきたら再訪したいお店ができてしまいました。たかむら、みかわ、そしてすし匠が今の秋田を盛り上げるリーダーたちなのではないでしょうか。