野球にはいろいろな要素があります。投球、打撃、守備、走塁、戦術などなど。
中でも一番むずかしいとされるのが打撃、バッティングです。高速で動く小さなボールを、細くて丸いバットでとらえるという芸当を求められます。1、2回空振りして当たり前の高難易度のゲームなのです。幼少期からずっと野球をやってきていたとしても、バッティングの正解はわからないもの。指導者によっていうことも違うし、年々変化する巷の打撃理論。
そんなバッティングの疑問や悩みに応えてくれる、秘密のトレーニング施設がIWAです(バッティングのみというわけではないですが)。
IWAの創設は、メジャーリーガーを経て現巨人に所属する名ピッチャー・岩隈久志選手。トッププロとして培ってきた技術やトレーニングメソッド、ケア・メンテナンスを学べるというコンセプトで凄腕のトレーナーさんが複数在籍しています。野球に限らずあらゆるスポーツ、様々なレベルの選手が通うことができる場所となっています。
門外不出だったIWAのバッティングメソッドがついに刊行!
先日、ついに門外不出のIWAバッティング・メソッドについての本が出版されました。残念ながらKindle版はなかったので、Amazonで書籍版を予約注文しておきました。

自宅配送された本を手に取り読んでみると、まずはじめにあったのはスペシャル対談。日本一の草野球YouTuberトクサンとライパチくんと木村さんとの対談です。お三方の野球にかける熱い思いがわかる内容です。
自分もIWAを開設当初から知ってはいたものの、トクサンTVでその内容が紹介されてからはじめての訪問に踏み切れたので感謝しています。

IWAという施設で学べる独自メソッド
IWAへのアクセスですが電車で行くとかなり便利な場所です。麹町駅、四ツ谷駅、市ヶ谷駅それぞれから歩いていける都心のロケーション。
そう大きくはないビルに入っているトレーニング施設となっています。1階の受付フロア以外に、地下のプラクティス・フィールド、4階のストレングス・フィールド、4.5階のリカバリー・フィールドと様々なトレーニングやケアができるつくり。もちろん着替えるロッカールームやシャワーも完備されています。唯一のネックといえば、周辺駐車場の高い駐車料金でしょう(場所が場所なので仕方がないのですが)。

この建物の中、今回書籍で紹介されたバッティング・メソッドが学べるのは、地下にあるプラクティス・フィールド。都内の中でも地価がとんでもなく高い場所なので、スペースとしては決して広くはありません。しかしながら、この限られたスペースで行われるセッションがとても濃いのがIWAの特徴です。
1コマわずか30分という短時間ですが、ただ一人自分のためにトレーナーさんがマンツーマンで、多いときには3人がかりで向き合ってくれます。


IWAメソッドのひとつの根幹・パワーポジション
木村さんによれば、人はそれぞれ身体のつくりが違うので画一的なフォームではしっくりこないとのこと。各関節の適切な向き、ポジションを見つけてあげることで、その人が楽に力を発揮できるようになっていきます。
昨年「スローイングが安定しない」ことを相談したら、そもそも投げる際の手首・前腕の使い方が全く身体にあっていないといわれてしまいました。大学まで野球をやってきて指摘されたことがないポイントだったので衝撃を受けた記憶があります。それ以来、心なしか投げ方は安定し、数年悩まされていた肩の痛みが軽くなりました。
もちろんバッティングにおいてもパワーポジションを知ることは有用です。木村さんにしっかり確認してもらってからは、その点を意識した構えとなりました。結果、下半身が安定して力みなく大きくスイングができるようになりました。腰から回して強く振るという固定概念が大きく覆される気づきでした。
最近はチームメイトにもパワーポジションを確認してほしいといわれるようになりました。本、動画の内容を把握した上でとはなりますが、ぜひ皆さんにもパワーポジション探しをしてみてほしいです。

書籍内には何度もプラクティス・フィールドに通わないと聞くこともできないような内容が盛りだくさん。バットの効果的な操作方法や、打席への入り方やその前の準備などについても書かれています。どれも非常にわかりやすく、やさしい言葉で書いてありすぐに実践できそうな内容です。



Amazonなどで掲載されているサムネイルにあった内容のみの紹介ではありますが、これだけでも如何に内容が濃いかがわかりますよね。
未体験の独自トレーニングで劇的に変わるバッティング
2年前、はじめての体験の際は田丸コーチに見てもらいました。もっと強い打球を打ちたい、外野の頭を超えたいと草野球プレーヤーながら壮大な夢を伝えると、「柵越えホームラン打てますよ!」と笑顔でいってくれたことを思い出します。そして、30分の体験レッスンをうけた翌日の試合でなんと10年ぶりの柵越えホームランが飛び出しました。
大学までレフト前ヒットを再現性高く打つことを信条としていた典型的な短距離打者の自分でしたが、ただの1回のセッションで柵越えの大飛球を打つことができたのです。それも所属するリーグのオールスター戦での監督をつとめた試合の終盤、2アウト満塁で代打オレで出ていってだったので周りも自分も驚いてしまいました。
それ以来、このスクールについていこうと決めて時間とお金を捻出して通っている、正真正銘オススメの野球トレーニング施設です。
全野球人にオススメできるスーパー野球教本
50万人がフォローする人気YouTube トクサンTVで宣伝効果もあって、今や予約困難となってしまったIWAのプラクティス・フィールド。とくにトップコーチの木村さんについては需要が増えすぎてしまい、やむなく今年から値段を大きくあげる措置がとられています(1レッスン税別9,000円、木村さん指名料込み)。
これだけのコストがかかるスペシャルトレーニングの内容をここまで明らかにしてもいいのかな、とすら思ってしまうすばらしい本が出版されました。正直内容に対して値段が安すぎるので、少しでも興味のある野球人はぜひご一読されることをオススメします。自分のチームメイトにも強く勧めていきたいと思います。