食通の友人のチョイスで初めて訪れたのは何年も前となってしまいましたが、年何回かは欠かさず行っている自分の中での定番のお店のひとつです。
JR大塚駅をでて都電荒川線の線路そばを数分歩いていくと1階にモスバーガーの入ったビルがあります。そのビルの2階に麦酒庵さんはあります。2階窓には大きく店名が書かれているのでアプローチはそう難しくないでしょう。

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お作法その1 まずは麦酒をいただく
麦酒庵では店名にもある通り、すばらしいビールがいただけます。厳選された国内産クラフトビールが生で用意されているので好きなものを選んでいきます。

定番でもある和歌山のナギサビールでまずは乾杯としました。サイズは小グラス(550円)にしておいて、2杯目は京都醸造の春夏秋冬-秋-ホッピーセゾンを楽しみました。2杯それぞれ違う味わいが楽しめるつくりでした。
お通しは豆。シンプルな味付けで始まります。
ナギサビール お通しの豆
ちなみにビールの鮮度を保つためでもあるのでしょう。麦酒庵では最低限ひとり1杯はビールを飲む必要があります。
お作法その2・多彩なおばんざい、珍味を食べながら、日本酒は店主・水田さんのチョイスに身を委ねる
まずは冷製シャキシャキピーマンの揚げ浸し(500円)。見た目はまったく映えませんが、味わいがあり万能のおつまみ。クラフトビールから日本酒へとうつっていくタイミングでいい橋渡しとなりました。

ビールを飲んでいる間に揚げ物をいただきます。
スペシャリテのひとつ、オイスターフライとチップス(牡蠣4個分、900円)。牡蠣の品質と鮮度には定評のあるお店なので当然フライも抜群においしいのです。

そして、鉄板の美味しさが楽しめる出汁仕立てのモツ煮(650円)。いわゆるもつ焼き屋さんで出てくるような濃い色をしたものとは違う、とても薄味の仕上げ。これには七本槍 無有の柔らかく奥深い味わいがよく合います。

店内中に置かれたたくさんの日本酒。これらから店主・水田さんがチョイスしておちょこに注ぐというのがこのお店の流儀。
お客さん一人ひとりと対話して、ベストなお酒を選んでくれるスタイルなので、「東北地方のやつ、おまかせで」とか「連れと同じやつでいいです」みたいな注文は受け付けてくれません。
そしてこちらも5年以上ぼくが愛してやまない塩豚(650円)。低温調理された豚肉はしっとりとやわらか、上品な塩味なのでお酒にも合います。

ここで外せないメインディッシュの生牡蠣がきます。この日は2種おまかせとしたので、真牡蠣と岩牡蠣を1種類ずつ。真牡蠣は味わい深く、岩牡蠣はおどろくほどクリーミーなものでした。
牡蠣のお皿にはレモンがついてきますが、店員さんから「レモンをかけないでください」と注意が入ります。指示にしたがって、レモンをつけずに食べ進めるとセレクトいただいた日本酒と最高のマリアージュが楽しめます。

こちらもリピーターになってしまったお気に入りメニュー。ウォッシュチーズのグラタン(650円)。この日はそこまで癖のあるチーズが入らなかったそうで、思いの外優しいチーズグラタンでした。

最後は珍味をいただきながら味わいのしっかりしたお酒でしめました。
かにみそ(650円)と青唐辛子味噌(300円)。どちらも日本酒が進むアテ。

店主が厳選して提供する日本酒+最高の肴と牡蠣=麦酒庵という唯一無二のスタイル
久々にうかがいましたが、やはり最高に楽しいお店でした。こちらの好み、希望をヒアリングした上で選んでくれるお酒は驚きの連続。それにあわせるアテと牡蠣もハイレベルと来ればハマる人が多いのも納得ですよね。
ビールと日本酒が飲めて、生牡蠣が苦手でないなら、まちがいなくオススメのお店です。
