レストラン ウオゼン(モダンフレンチ / 東三条)

渡部さんが最近TV取材で訪れ、見せ方もふくめて本当にすごかった!と絶賛されていたのが東三条のウオゼンさん。今回近くに用ができたのでこれ幸いと遠征してきました。

最寄り駅は東三条、もしくは燕三条駅。前者であれば新潟などから特急しらゆきで30分ほど、燕三条であれば新幹線でアプローチできます。両駅からはタクシーで5−10分ほどで長閑なロケーションにあるお店に到着です。

店構えはまるで歴史ある割烹や旅館のようです。ウオゼンは魚善と書くんだなぁなどと思いながら、戸を開けると店員さんがお出迎えしてくれます。どうやら一番乗りのようで貸し切り状態の店内へ案内してもらいます。

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田んぼを臨む席で乾杯

店内は洗練された清潔感のある白と木目を基調としたコーディネート。座った席は目の前に水田を臨むおしゃれなテーブル席です。

まずは、アルザスの白ビール「クローネンブルグ・ブラン」で乾いた喉をうるおします。すっきりとしていてスターターにふさわしい一杯。

新潟素材をたっぷり楽しめる極上のコース

前菜からびっくりの見せ方。イノシシの頭蓋骨の上に乗せられた「イノシシのリエット」、苔の上に置かれているのは「ツキノワグマのラグーに天然山椒」、そしてマカロンにはキャラメルオニオン、自家製生ハムが挟まれています。身構えてしまうような前菜たちですが、どれもしっかり美味しい。そしてジビエ特有の臭みはまったくありません。期待できるオープニングとなりました。

スペシャリテは、佐渡ボタンエビのブイヤベース仕立てで包み込んだ一品。エビは寝かせたものなのかねっとりとした食感で、周りのルイユソースの層とサフランの香りにベストマッチです。

自家製パンには、新潟県の形にぬかれた佐渡バターと新潟ミネラル工房の塩を添えてくれます。そして、ワインは新潟カーブドッチのビオワイン「もぐら(シャルドネ)」をいただきます。そして、チェイサーのお水は新潟五泉市の湧き水。

つづいて、都内ではまず見ない佐渡ニシバイ貝に山ウドをのせた一皿。ブルギニオンバターが効いています。

そして、ニシバイ貝の殻にはなんとポタージュが入っています。法螺貝をふくような格好で殻からスープをすするのは初体験でした。

最近海釣りだけでなく渓流釣りもはじめたというシェフ。今回は下田(しただ)で釣った天然のイワナ、それにセリやタラの芽、シオデなどの山菜を添えてあります。これをそば粉ガレットで包み込んでトルティーヤのような格好に。

メインの前にスープが提供されます。ジビエのエキスが効いたコンソメ、これがシダの葉などをつけたティーポットで運ばれてきます。まずはジビエのみの味わい、そして時間がたつと山の香りが混ざり変化が楽しめます。

お魚は寺泊カワマスの薪焼きにブールブランソースを添えて。薪で焼いたとは思えないほどの繊細かつ完璧な火入れ。まわりを飾る、キャベツピュレ、海苔、鉄火味噌、あさつきなどの脇役にもよく合います。

メインのお肉はイノシシの薪焼き。ロースの脇には、枝にささったレバーとバラの部分も。それぞれの食感、脂の違いが楽しめます。

追加で国産チーズもいただきました。岡山・吉田牧場のマジヤクリ、カマンベール、ウォッシュチーズに、北海道・山田牧場のヤギチーズと4種。それに、三条・内山農園のいちじくコンポートと新潟県産ハチミツ。国産チーズの美味しさを再確認させられました。

デザートはガンジー牛乳のアイス、底にはお米のリゾットが。ハイビスカスやイチゴのソースですっきりした味わい。

最後に、産みたて卵の濃厚プリン、よもぎわらび餅とホワイトチョコ、下田村ブルーベリーのキャラメルをいただきました。

前菜、メイン、デセールと全くスキがない完璧なコースでした。また季節を変えて、再訪したい気持ち一杯になりました。

わざわざ行く価値のある名店

帰り際には、今回いただいたイノシシの皮を触ることができました。かなりゴワゴワした毛並みですね。

アクセスはお世辞にもいいとはいえない、まさに田んぼの中の一軒家。しかし、素晴らしい地産食材をつかった素晴らしいプレゼンテーション。タクシーの運転手さんが「最近東京などからくるお客さんが多くなった」と驚いていました。まさに新潟グルメを牽引する新進気鋭のお店ですね。

今回すばらしかった新潟の素材の数数。いくつかはオンラインでも購入できそうなので、自宅用に買ってみたいと思います。

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