ついに訪問する夢が叶った「カンテサンス」。あまりにも名高い存在になってしまい予約困難すぎるお店ですが、ありがたいご縁で常連様にお誘いいただきました。食べログゴールドの連続受賞はもちろん、ミシュラン三つ星も10年以上にわたってキープされている名店中の名店です。
お店への道のりですが、品川駅からだと少しアップダウンのある道を歩くことになります。店舗前につくと気配を察してか、すぐさまサービスの方が出てこられ対応してくれます。店内は思った以上に凛とした雰囲気で、ジャケットを着ていかなかったことを後悔しました。
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メニューは白紙
着席してまず渡されるメニューは白紙、お店からのメッセージが書かれています。コースはおまかせ1本となり、この日は前菜6品、魚と肉料理それぞれのメインにデザート4品が続く12品でした。
まずはアンリ・ジロー オマージュで乾杯。そこにフィンガーフードが提供されスタートとなり、パプリカ・よもぎ・鰆を使った温かいスープが続きます。


そして、スペシャリテのひとつ、山羊乳のババロア。塩とオリーブオイルを楽しむ構成で、合わせるのはグリューナー・フェルトリーナ(オーストリア産・白)。定番の組み合わせのようですが唸らされるマッチングです。

前菜4品目は、たけのこにパルミジャーノ、卵黄、ヤリイカをあわせた一皿。これにまるでシェリーのようなヴァン・ジョーヌ(ジュラ地方、サバニョン100%)を合わせてくるセンス。


前菜5品目は、平茸や根三ツ葉をあわせたフォアグラのクスクス。シャトー・カルボニュー・ブランが注がれます。

前菜のラストは、インスタ映えする豪快なアーティチョークの素揚げ。その後の構成も考えてあえての白(ピノ・ブラン)をあわせてくれます。

そしてメインのお魚は萩のマハタ。デュジャックのモレ・サン・ドニ、ここはシャルドネを柑橘バターソースにあわせていきます。しかし、この火入れが感動的でした。皮の焼き目と、身のふくよかさが両立されている超高次元の仕事。

肉料理は、子羊の腰元、バラ、首元を一切れずつ。タラの芽のフリットも添えられています。フォンドボーとハーブが香るリカルのソースには、2000年のシャトーヌフ・デュ・パプをペアリング。これが半端じゃなく合います。今年のNo.1マリアージュ確定です。

デザートも豪華かつ非の打ち所なし
お腹の具合もいい感じになり、デザートに入ります。1品目は、春菊シャーベットに、ライムの泡とイチゴをあわせたもの。

2品目は、ざくろ。クラッシュしたパイ生地で食感が増し、カルバドスが香ります。

3品目は焼きマカロン。その上は、キャラメルコーティングされ、パパイヤやマンゴーが忍ばせてありました。

デザートの最後はスペシャリテのメレンゲのアイス。人生で食べたアイスで有数の美味しさでした。能登半島の海水を吹き付けているという爽やかな塩味がにくい演出。

何から何まで本当にすばらしい内容で、前菜からデザートまで非の打ち所がなかったです。ソムリエさんのサービスもふくめて流石の一言。またいつか背のびして再訪したいお店になりました。

カンテサンス (モダンフレンチ / 北品川駅、大崎駅、品川駅)
夜総合点★★★★★ 5.0