今年オープンのお店の中、その質の高さで話題となっているお寿司屋さんがある。恵比寿えんどうさんは今年2月の開店ながらすでに予約困難店の仲間入りを果たしている人気急上昇のお店。
アクセスはJR恵比寿駅から徒歩5分ほどでしょうか。西口をでて左手にみえるアトレ西館と線路の間にある坂道を数分歩いていきます。傾斜のわりときつい登りとなりますが、この後はごちそうだとがんばって歩きます。
予約時間少し前に店舗のあるビル4階につくと、大将みずから笑顔で招きいれてくれました。
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真新しいカウンターでいただく肴の数々
まだ開店半年ほどということで非常に清潔感のある店内です。8席横並びのカウンターはもちろん満席。
まずは挨拶代わりの昆布と鰹の出汁。一点の曇りもない洗練された出汁です。
すっぽんを三種の味わいで楽しみます。骨まわりの美味しい部位が楽しめました。
大分の赤ウニ、酸味のあるジュレがかかっていてすっきりといただきます。
毛蟹。余計な調味料は加えず、水だけ蒸したものをかに味噌でいただきます。素材の味わいをダイレクトに感じることのできる一品。もちろん薬味はなし。
遠藤さんが得意とするウナギ。宍道湖のものと八郎潟のものを食べ比べますが、どちらも最高に美味しく甲乙つけられません。皮の焼き方が最高。
澤屋まつもと 守破離Ultraをいただきながら、箸休めはきゅうり。自家製生姜をつかって、しっかり目の味付けです。びっしりと包丁が入れられていて、食感が楽しいきゅうりです。
蒸し鮑。肝のソースをつけていただきます。残った肝ソースにはシャリを落としてくれる鉄板のプレゼンテーション。
めひかりの一夜干しはいわき産。焼き具合までもちろんバッチリです。
個性もだしつつ仕事キッチリな握りたち
にぎりもオリジナリティあふれるものがチラホラ。
まずはくじら。きっちり仕込みがなされているため、くじら特有の風味を感じさせずトロかお肉のような食感。これは初めての経験です。
そして、コハダ。江戸前の超人気店で修行された実力が伺いしれます。
三厩産の大トロ。まったく非の打ち所がない、神々しさすらある一貫。
塩釜の巻き網でとられたマグロのづけ。
すみいか。ねっとり感と歯ざわりが高いレベルで調和しています。
車海老。見るだけで期待してしまう握りですが、その期待を上回る蒸したての美味しさです。
合間にはシャリのおこげをいただきながら、飛露喜 純米大吟醸を楽しみます。
そして、のどぐろの焼きもの、いくらと続きます。どちらもシャリが抜群にあいます。
見目麗しいウニをいい海苔で軍艦に。もちろん味も最高です。
アジ。青臭さはなく、それでいてアジ本来の美味しさが引き立っています。
穴子。お店の個性がでる蒸し穴子も個人的にストライクなお味。
トロたくの手巻き。遠藤さんは海苔はパリッと食べたい派ということで、各種巻物は特別指定がなければ手巻きスタイルで出されます。コンビニおにぎりですら海苔はパリッとしているタイプを選ぶというこだわりに共感してしまいました。
最後はお椀と追加の干瓢巻でフィニッシュ。大満足の初えんどうさんとなりました。
新進気鋭の現代鮨。今後もさらに進化されていきそうな一軒。
オープン半年ほどとは思えない、しっかりと世界観のあるすばらしいお寿司屋さんでした。今後もどんどん独自性を出しながら進化されていきそうですね。
また、今回お隣だったシンガポールから来られた方々には大将自ら流暢な英語で対応されていました。なんと遠藤さん、イギリスに長くサッカー留学されていたとのことで英語も完璧なんですね。ここまで自然に話されている大将ははじめて見ました。国外からのお客さんも増えていきそうです。