できることなら通い続けたいというお店をひとつだけ、と聞かれたらかなり悩んでしまうと思います。しかしながら、お寿司屋さんであれば「まず候補にあがるのが、すし匠」であるのは間違いありません。
貴重なご縁をいただいて訪問させてもらってからその虜になっているお店です。
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確実に満足させてくれる最高の味覚とホスピタリティ
毎回その季節を感じさせる最高の仕入れと仕事で迎えてくれるすし匠。今回は初夏の訪問となりましたが、なんでも夏はお寿司を最高に楽しめる季節のひとつなんだとか。一番難しそうに思ってしまう季節ですが、新物がでてくること、ウニやアワビが最高によくなるシーズンであることなどがあってベストシーズンという人もしばしば。
この日もものすごく充実したラインナップでした。まずは、① 冷製のとろろ汁から。蓴菜、バフンウニなどが載せられた一杯。そして、② ホシガレイと石垣貝。切り身のおどろくほどの旨み、貝のすばらしい食感が光ります。
つづいて、③ 定番のイカの印籠づめ、④ 酢野菜。江戸前の挨拶代わりのイカ飯と、変化をやめないすし匠の新しい定番ピクルスが並ぶ。
ここで握りも始まります。トップバッターはこの季節、最大の楽しみである⑤ 新子。静岡産を2枚づけでだしてくれました。さらに日本一びっくりさせられる⑥ タコ。大根おろしで徹底的に揉まれたタコのゼラチン質は異次元の柔らかさ。
⑦ 小鯛のおぼろづけ、⑧ 平貝の磯辺焼き。平貝は大人になって初めて知った貝ですが、この巨大な貝柱を炙ると最高の肴になりますよね。
⑨ 天草産のコハダ、⑩ 早獲れの本ししゃもを焼いて。シンコのあとに、サイズ違いのコハダを出すあたりは楽しい演出です。焼き魚の火入れも素晴らしく、ヒレが一切焦げていないのに、身はふわふわ熱々です。
⑪ 新イカ、そして⑫ 新イカのゲソ。
スミイカの赤ちゃんでちょうど一貫と同じサイズ。7月下旬に高価での取引が始まる盛夏を感じさせてくれるネタです。ゲソは足すべてを一口で食べられるかわいいサイズで、非常に柔らかです。
⑬ イサキ、⑭ 勝浦産のカツオのたたき。
カツオはやはりたたきたてが美味い、といいタイミングのものが提供されます。
⑮ 筋子、⑯ 黒鮑。
やはり新ものの筋子につづいては、最高の状態の黒鮑。味噌はシャリと合わせると反則級の美味しさになりますね。
⑰ アジ、⑱ すっぽんの真丈。
アジはさすがの仕事、見目麗しすぎます。そしてすっぽんを使った真丈という変わり種も、暖かなスープとあっていい緩急をつけてくれます。
⑲ ボタンエビ、⑳ 北寄貝の串焼き。
ボタンエビに載せられているのは自身の味噌。そして、北寄貝の串は一口ごとに貝柱、水管、ひもの部分と食べ比べできる工夫が見られます。
㉑ サゴチの昆布じめ、㉒ 毛ガニの茶碗蒸し。
まだサワラになれない小さめの個体を、サゴチ昆布締めとして。
㉓ サバの巻き寿司、㉔ ウニ三種の盛り合わせ。
最高のコンディションのウニが各地から。この日は、奥奥尻島ムラサキウニ、利尻島のバフンウニ、唐津の赤ウニが並びました。
㉕ まぐろの霜降り、㉖ のど黒の塩焼き、㉗ 釧路産のイワシ
霜降りは中トロではないいいサシがはいっていました。
最後はおまかせで、好きなだけ満足するまで楽しめる
コースのスタートから2.5時間程度かかります。基本2回転性のこちらですが、ある程度時間を残したところで「一通りだしたのでお好みを好きなだけいきましょ」と声かけてくれます。なんとも素晴らしいホスピタリティです。
㉘ ホシガレイ、㉙ 穴子
最初においしかったホシガレイを握りで、そして個人的に日本一認定している煮穴子。ツメの具合も完璧だと思います。
㉚ しじみ汁、㉛ おはぎ。
飲んだ肝臓に優しいダシばっちりのシンプルなしじみ汁をいただきながら。定番のおはぎをいただきます。
㉜ 玉子焼き2種、㉝ 大トロ。
玉子焼きは定番の2種から。干しホタテなどを忍ばせてあり、至極やさしいかん
他にも、干瓢巻き、トロたく、あなきゅうなど食べきれないだけのレパートリーがありました。だいぶ遠いであろう次回訪問のときの楽しみにとっておきます。
安心しておまかせできる粋な日本酒セレクト
もちろん日本酒のそろえもいいです。夏酒を中心に半合ずつ色々いただくことができました。毎回、お酒のセレクトは安心しておまかせしています。
この日は以下がでてきましが、中でもすし匠ラベルの新政
- 雁木(がんぎ)…山口県岩国の八尾新酒蔵
- 開運の夏酒…静岡県掛川の土井酒造
- 美丈夫…高知県安芸の濱川商店
- 新政のすし匠特別ラベル…秋田県秋田の新政酒蔵
雁木 新政すし匠限定ボトル
意外と楽しみになってしまう、自家製アイスでのデザート
最後は、すし匠お手製のアイスとジェラートの時間になります。
アイスが「塩」「煎茶」「紫芋」、ジェラートが「マンゴー」「メロン」「スイカ」という季節を感じさせるラインナップ。この中から好きなだけいただくことができます。スイカには塩を添えてくれるあたりもニクイ演出です。

ますます予約困難となってきた名実ともに日本有数のお寿司屋さん
はじめて予約をとらせてもらえたときは4ヶ月先くらいの日になった記憶があります。それが今では約9ヶ月先にとるのがやっとという状態で、新規の予約はとても受けられない盛況ぶりに。
驚異的なリピート率を誇るすし匠さん。一度いけば皆とりこになってしまう、名実ともに日本有数のお寿司屋さんです。